こちらでは、板金加工で用いられることがあるベンダー曲げ(ベンダー加工)についてまとめています。ベンダー曲げ(ベンダー加工)の特性や加工方法なども解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
基本的で重要な板金加工方法の1つであるベンダー曲げ(ベンダー加工)は、ベンダーと呼ばれる機械で圧力をかけて板金を好きな形状に曲げて加工するもので、「プレス加工」に分類されます。自動車部品や機械製品、建築資材など、幅広い金属加工に用いられています。
曲げ加工には「V曲げ・R曲げ・Z曲げ・エアーベンディング・コイニング」という加工法があります。
V曲げはV字型のパンチとダイを使った曲げ加工で、金型がシンプルなので、さまざまな加工に使われる一般的な曲げ加工です。R曲げは、ゆるやかな丸みを持たせるよう、丸みを帯びたパンチを使って板金をアール状に曲げる加工方法。板金をZ状に曲げる加工法であるZ曲げは、Z状の形になるように金型でプレスして加工する方法と、V曲げを2回繰り返して同形状にするものの2通りの加工方法があります。
エアーベンディングは、鋭角から鈍角まで圧力を調整しながらV曲げを途中で止めることで、曲げ角度を自由自在に調整する加工方法。自由に曲げることができる一方、材料や機械の影響を受けやすい面もあり、高度な技術が求められます。
V曲げのパンチを5倍以上の高い圧力で押し込むコイニングは、曲げの精度を出す時に使われます。曲げ半径が小さくなるためスプリングバックが起こりにくいのが特徴です。
ヘミング曲げは、板金の端の部分を内側に180°折り返す加工方法。鋭くとがっている板金の端を曲げることで安全性に配慮するために用いられます。
ベンダー曲げ(ベンダー加工)は、機械による圧力の調整や金型の形状を変えることで、板金を好きな角度に加工することが可能ですので、さまざまな製品の加工に用いることができるのがメリットです。
曲げ加工は板金を曲げるというシンプルな加工ですが、0.1mmなどで精度を出していく必要があり、奥の深い加工方法です。そのため、業者間の機械性能や技術に差が出やすいというデメリットがあります。
ベンダー曲げ(ベンダー加工)について、その特徴や、メリット・デメリットをまとめてみました。板金加工を行う際は参考にしてみてください。
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